ISMは10周年を迎えました

こんにちは。ISMを主催する三澤です。

ISMは、2020年11月12日で10周年を迎えました。会社ではないので、第1回目の開催から数えてまる10年が経った、という意味です。

遡ること10年前の今日、記念すべき第1回目のISM(In-house SEO Meetup)を、東急目黒線西小山駅から徒歩数分にあったバーを貸し切りで開催しました。当時は『インハウスSEO交流会』と呼んでましたね。Gmailをあさったら、参加者へのリマインドメールが出てきました。(懐かしい!)

そして、当時のハッシュタグは『#inHouse_SEO』でした(現在は『#inhouseseo』)。1週間位悩んで考えたのにイマイチだったのを覚えています…汗

10年前の2010年に、検索エンジン業界には何があったかな、とアイレップが毎年発表している『検索エンジン業界10大ニュース』をみてみると、なんと1位に「ヤフーが米Google Inc. の検索エンジンと広告配信システムを採用」というめちゃくちゃ大きなニュースがありました。もう10年経つんですねー。これはみなさんにも印象に残っている大きな出来事ではないでしょうか?


私はその当時所属していた会社で、「Yahoo!の検索サービスは、独自のユーザエクスペリエンスを維持していく」と書かれているように、ヤフーが自社サービスへの入口を各種検索クエリの結果へ表示するということが発表されていたので、それによってどの程度自社サービスへのトラフィックが減るかを予想し経営会議にレポートする、なんてことをしていたのを思い出しました(めちゃくちゃ資料づくりに苦労したのを覚えています…)。

では、簡単にこの10年間を振り返ってみたいと思います。文章苦手で無駄にダラダラ書くので、興味のある人だけ暇つぶしに読んでみてください。


なぜはじめたの?

結論からいうと、アメリカの環境を羨ましく思っていて、日本でも自分と同じで社内で孤独に戦っている人、情報を求めている人、同じ目線で語り合える仲間を求めている人はいるはず、そういう場があったら絶対にみんな嬉しいはず、と思ったからです。これだとちょっと分かりにくいかと思うので、少し補足します。


2004年に、私は某インターネット広告代理店に転職しました。メディア事業部のとある新規事業のWebデザイナーとしてジョインしたものの、SEOも担当することになりました。私のことを育ててくれた大先輩がいて、その先輩にデザインやHTMLコーディング、SEOを教えてもらいながら日々学び、アウトプットしていたのですが、その頃のSEOはご存知の通りいかに検索エンジンをハックするかであり、本質的ではありませんでした。それでも私は夢中になっていきました。


日々SEOに向き合う中で、自分のやり方は正しいのか?もっと有益な情報はないか?などSEOの情報や語り合える仲間に飢えていました。でも当時は今のようにイベントは開催されていませんし、まぁ田舎から出てきたこともあり人脈も無いし、ネットで探してもGoogleも情報を開示していませんし、鈴木謙一さんの海外SEO情報ブログもありませんでした。ないないづくしで唯一の心の拠り所が、アイレップ渡辺隆広さんの通称『ガンガン』だった訳です。

ちなみに検索エンジンの動向は、ジェフ・ルートさんの連載を読んでました。

そこが知りたい!検索エンジンの裏側

【編集部から】  インターネットユーザーにとって、1日たりとも欠かせないのが検索エンジン。その検索エンジンについて日米を通じて研究し、テクノロジーから業界動向など隅々まで知りつくした著者による連載がスタートします。毎回、検索エンジンをディープに使い尽くすには欠かせない情報を詰め込んでお届けします。 この3カ月、検索エンジンの業界では大きな合併話が相次ぎ、再編が加速している。その前の1年半と比べると、動きの素早さには驚かされるばかりだ。Yahoo!がInktomiを買収したのにも驚いたが、Overtureがかつての検索エンジンの王者、Altavistaを買おうとしているという話が浮上したときには、皆がもっと驚愕した。さらに同社が今度は超強力な検索エンジン技術を持つFASTを買うとの話が飛び込んできたときには、驚愕を通り越して業界は激しい衝撃を受けた。いったい何が起きつつあるのだろう? この連載を始めるにあたり、まずはそのあたりの再編話をもう一度振り返ってみよう。 12月26日、ぼくはハワイ・カウアイ島のノースショアで道に迷っていた。カウアイは、ホノルルから飛行機で20分ほど北西に飛んだ島。むせ返るような熱帯の濃い緑に包まれた自然豊かなガーデンアイランドだ。  そのとき一緒にいたのは、シリコンバレーに20年以上も住んでいるマッドサイエンティスト氏。 2003年第1四半期に買収取引が完了したあかつきには、Yahoo!は以下のような収入を得ることになる。  説明しておくと、PPC(Pay Per Click)というのは、高い料金を払った広告主のサイトを検索結果ランキング上位に入れることで、そのサイトのURLがクリックされるごとに広告主から料金をいただくというシステムだ。Overtureのスポンサードサーチや、Googleのアドワーズが有名だ。一方、PFIというのは“Pay For Inclusion”の略語。検索エンジンのインデックスに広告主のサイトを含めることで料金をいただくという仕組み。PPCと違って、ランキングのどの位置に入ってるかは問わない。そして多くの場合は年間契約になっている。 さて、Inktomi買収が完了すると気になるのは、Yahoo!がGoogleとの関係をどうするかということだ。さらに言えば、日本のヤフーはどうするつもりなのだろうか。 過去、Yahoo!

internet.watch.impress.co.jp

一方、GoogleやYahoo!などの検索エンジンが生まれたUSでは、もうその当時から『Search Engine Strategies(SES)』という大規模なサーチカンファレンスが開催されていて、SEO実践者や検索エンジン会社の人が講演したり、ネットワーキングによる情報交換があったり、マーケターを支援するテクノロジー(ツールベンダー)の展示があったりと『この日本とアメリカの学べる環境の違いはいったいなんなんだ…』ととっても羨ましく思ったのでした。自分は英語も満足にできないし、会社としてもそんな人に60万とかの費用を出す訳もなく、ずーっと参加したいと思って憧れていました。


2013年ですがSESでインタビューを受ける、みんな大好きだった?マット・カッツ。

2009年にとある事業会社に転職した私はSEO専門チームを創っていくのですが、知る限り日本の状況は変わっておらず、『日本で開催されないなら小さくてもいいから自分でやってみよう』と、Twitterで呼びかけたのが始まりでした。

ちなみになぜインハウスなのか?ですが、2009年の夏にとあるメディアが開催したイベントに参加してものすごく嫌な体験をしたからです。具体的には、私は自分の業務課題解決につながる情報を得ることや人脈を作るために参加し、たくさんの参加者と情報交換したのですが、驚くことに翌日からたくさんのビジネスメールが送られてきたのです。つまり、そこで会話した人たちの多くは私に興味があったのではなく、私の会社にモノを売りつけたいから名刺交換をしていたことが分かり、なんか本当に残念に悲しく思ったんですよね。


ただ、ひとつだけこのイベントで良かったのは、人はビールを飲み食べ物を囲みながらだと会話は弾むんだな、ということが分かったことです。この体験から、『インハウス+ビアバッシュ+講演+ネットワーキング』というスタイルができました。今ではISMは、「ビジネスパフォーマンスの向上をSEOで仕掛けるインハウスマーケターのためのビアバッシュ形式のコミュニティイベント」と謳っています。


どんなことをやってきたの?

先述の通り、基本は『インハウス+ビアバッシュ+講演+ネットワーキング』というスタイルで、イベントを1年に4回程度開催していきました。最初は私がSEO実務者として、この人のお話を聞きたいという人に講演を依頼し、企画を考えていきました。実際開催してみて、「自分と同じで、社内で孤独に戦っている人、情報を求めている人、語り合える仲間を求めている人はいるはず」という仮説が確信に変わりました。


第2回のゲスト、住太陽さん。

第3回のゲスト、海外SEO情報ブログの鈴木謙一さん。

第4回のゲスト、ウェブライダーの松尾茂起さん。

第5回のゲスト、アユダンテの江沢真紀さん。

数回開催してきて、ふと思いました。『場は創ったはいいけど、イベントの企画運営にいっぱいいっぱいで、結局自分が欲しい情報が得られてないし話したい人とゆっくり話せてないなぁ…。なんだかやり損だな。もうやめようかな』と。それまでは、会社のSEOチームのみんなや会場を貸していただいた方に、当日の設営を手伝ってもらいながら企画から司会進行、アフターフォローはほぼ独りでやっていて、なんだか疲れてしまったんです。


そんな時、「私手伝いますよ」「場所ならいつでもお貸ししますよ」と言ってくださる方が何人も現れました。元じげんの海野慧さんには、どんなに救われたか分かりません。それからお言葉に甘えて、よくじげんさんの会場をお借りし、宮崎さんや勝又さん、古田さん、今井さんなどじげんのみなさんには大変お世話になりました(なっています)。


そして、ISM実行委員のみんな。「一緒にやりますよ」と言ってくれてどれだけ嬉しかったか。


それからは、企画はみんなで考えみんなで役割分担し、みんなで振り返るスタイルとなりました。

  • 四角彰宏
  • 田中樹里
  • 木村將
  • 伊東周晃(〜2019年12月)
  • 新谷雄紀(〜2015年10月)
  • 宮田顕弘
  • 古田和歌子(〜2016年4月)
  • 明坂真太郎
  • 櫻田すみれ
  • 橋本彩香
  • 楊暁
  • 高野翔二郎
  • 山田研一 ※きっかけ作ったNice guy


CSS NiteのSEOイベント

2010年1月9日に、CSS Niteで「SEO棚卸し」というセミナーが開催され参加しました。コーディネーターは元Web担編集長の安田英久さん。『こんなSEOを学ぶ場があれば、どれだけ助かるか』と思ったのを今でも覚えています。そして同年11月にISMを始めたのですが、私の頭の中には常にSESやSMXという大規模なサーチカンファレンスの開催がありました。


なんとかそれらに近いSEOイベントをやりたいと思った私は、安田さんへ相談することにしました。どんな風に相談したかは正確には覚えていませんが、USではこうなのになぜ日本はこうなのか、SESのようなサーチマーケティングカンファレンスをやりたいんです、というようなことを熱く語った気がします。すると安田さんからは、「CSS Niteの鷹野さんに相談するのが良いと思うよ。」というお返事をいただきました。


そして鷹野さんへCSS Nite銀座終了後の懇親会で直談判したところ、「いいですよ、やりましょう。」と快くお返事いただいたのです。それから数年に渡って自由に(本当にやりたいように)企画させていただき、日本で今までにない規模の工夫を凝らした(と思う)SEOイベントを開催することができました。


安田さんと鷹野さんには本当に感謝しかありません。※鷹野さんにはISMのロゴも作っていただきました…!

2015年8月には、念願の大阪で200名のSEOイベントを開催することができ、ISM実行委員で行ったのが楽しく懐かしい思い出です。


子どもの頃の遠足かのように楽しそうなおじさん達。


今後はどうするの?

数年前からこの記念すべき10周年の日を意識しはじめ、『どんな記念イベントをやろうかな』とワクワクしていたのですが、それもこのコロナウイルスによって難しい状況になりました(大好評のアムタス高野さん企画の『上がるかも委員会』も…!)。


オンライン開催も実行委員で何度も議論してきましたが、単に情報を一方的に伝えるだけの、参加者との感情的な結びつきのない機械的で無機質なイベントを開催するのはISMらしくないよね、となってしまうのでした。ISMはネットワーキングを最も重視してきたため、その解が分からなかったんです。


なぜネットワーキングをそこまで大事にしているのか。それは、とかく社内で孤独になりがちなマーケター同志、似たような職種の仲間同志つながっていることは、日々の仕事を効率的にもし、楽しくもすることができると思うからです。


この辺りについては、以下のページで詳しくまとめていますので、よろしければご覧ください。

そんな中、8月にアユダンテのコガンさんのお力を借りて、試験的にオンラインで『ISM Virtual』を開催しました。手探りではありましたが、Zoomのブレイクアウトセッション機能を使ってグループごとにチェックインやチェックアウトを行ったり、視聴者からの質疑に時間の許す限りコガンさんに回答していただいたり、チャットで積極的に視聴者とコミュニケーションをするなどして、なんとか”ISMらしさ”を出せたかなと思っています。


そしてなんと終了後のアンケートで、「こんなに人肌感のあるオンラインイベントは初めて参加しました」というコメントがあり、まさに参加者の湯上がり感として期待していた反応だったため、めちゃくちゃ嬉しかったです。ここにコロナ禍における、ニューノーマルなISMの在り方のヒントがあるような気がしました。


さいごに

さて、もうすぐ2020年という忘れ得ない年が終わります。

これまで支えてくれた多くのみなさんには、本当に感謝します。ありがとうございます。

そして、これからもISMはコミュニティイベント通して、インハウスマーケターのつながりを創造するバブになるよう努めてまいります。そんなISMを、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。


三澤

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